観葉植物で定番のゴムの木の種類

観葉植物で定番のゴムの木の種類

ゴムの木(フィカス)は観葉植物の中でもメジャーな品種です。種類も多く、沖縄で生産されている観葉植物の半分以上はゴムの木だと思います。ゴムの木は全体的に成長が早く、育てやすいのが特徴です。逆に寒さにはそこまで強くないので冬は室内の暖かい場所に置いてあげる必要がありますが、春になって暖かくなるとまた新芽が芽吹いてきます。

種類がとても多いゴムの木ですが、ここでは観葉植物として流通している種類を中心にご紹介いたします。

観葉植物初期のゴムの木の種類

観葉植物の初期の頃は今より種類が少なく、1つ1つの品種が多く流通していました。それぞれ一時期の流通量からはだいぶ減っていますが、今でも根強く残っている種類ばかりです。

インドゴムの木(エラスティカ)(ロブスター)

フィカス・ロブスター(インドゴムの木)

観葉植物として使われた最初のゴムの木と言われています。昔はインドゴムの木からゴムを採取していたそうです。自生地では高さ30mにもなるそうですが、日本の室内の環境だと成長が緩やかになります。葉は肉厚で光沢があり、寒さにも比較的強く、他のゴムの木と比べて病害虫も付きにくいので初心者にもオススメの品種です。

一時期は大量に流通していた品種ですが、現在は流通量が減り、後から紹介するソフィアがその代替品種として増えてきています。

フィカス・ベンジャミン(ベンジャミナ)

フィカス・ベンジャミン

ベンジャミンは昭和の観葉植物ブームの時に流行った種類です。光沢のある小さな葉っぱが特徴で、網状に巻いたタイプやハートの形、玉造りのタイプなど、様々な形に仕立てられて流通していました。ブームが去ったことと、環境の変化で葉っぱが落ちやすかったなどの理由で現在では生産量がかなり少なくなっています。それでも環境に慣れると強くなり、大型の植栽などでは今でも重宝されている種類になります。

フィカス・ガジュマル

フィカス・ガジュマル

ガジュマルは沖縄では「キジムナー」という精霊が宿る木と言われています。観葉植物として流通しているガジュマルはテーブルに置ける小さなサイズが主で、根っこが可愛い形をしているものが多いです。そのたくさん根っこが出ている様子がタコの足に見えることから多幸(タコ)の木と親しまれています。

現在のゴムの木の定番品種

最近のゴムの木はウンベラータ、アルテシマ、ベンガレンシスなどが主流です。見た目の可愛さと育てやすさを兼ね備えた種類が永く人気を維持しています。

フィカス・アルテシマ

フィカス・アルテシマ

沖縄で生産されている観葉植物の中でもっとも人気な品種と言ってよいと思います。黄色の鮮やかな斑が入るのが特徴で、緑色と黄色のコントラストがとても綺麗な種類です。その場の雰囲気を明るくしてくれる植物なので、はじめに購入する植物としてオススメしやすい植物です。管理も簡単な方で、他のゴムの木より明るさを求めますが、それ以外は育てやすい種類です。

フィカス・アルテシマ青

フィカス・アルテシマ青

本来はこちらの斑が入っていないタイプがアルテシマで、斑入りの方はアルテシマ・バリエガタ(variegata)と呼ぶのが正解です。(バリエガタは斑入りの意味)ですが、青より斑入りの方が圧倒的に流通していて、みんなが斑入りの方をアルテシマと呼んで定着したため、今では斑入りを「アルテシマ」、斑がない方を「アルテシマ青」や「アルテシマ・グリーン」と呼ぶことが多くなりました。

フィカス・ベンガレンシス

フィカス・ベンガレンシス

マットで明めのグリーンの葉っぱと、白く綺麗な幹が特徴の種類です。沖縄で生産されている観葉植物の中ではウンベラータと2番と3番を競っているくらいの人気植物です。

フィカス・ウンベラータ

フィカス・ウンベラータ

言わずと知れた人気品種です。ハートの形をした葉っぱが可愛く、モンステラやパキラと並んで初心者の方にも認知度の高い種類です。成長が早く育てやすいですが、他のゴムの木の種類と比べると寒さに弱いです。また、葉っぱが薄く傷が付きやすいので、移動の時などはぶつけないように気を付けてください。ただ、暖かくなるとどんどん成長するので、多少の傷もすぐ見えなくなります。

フィカス・フランスゴム

フィカス・フランスゴム

フランスゴムは近頃人気急上昇中のゴムの木です。ゴムの木の中でも寒さと暗さに比較的強く、管理しやすい種類です。また、剪定した時の芽吹きも良いので仕立て直しもしやすいです。ただし、環境の変化で一度葉っぱが落ちることがあります。その際もしばらくして環境に慣れてくると段々と強くなっていきます。葉っぱはガジュマルに似て小葉ですが、ガジュマルより線が細くて品のある樹形になりやすいです。

フィカス・エラスティカ・ソフィア

フィカス・エラスティカ・ソフィア

インドゴムの木の矮性の品種です。葉が少しコンパクトになり、成長がさらに緩やかになります。ソフィアも葉が肉厚で光沢があり、おそらくインドゴムの木と見た目で見分けられる人はそんなに多くないと思います。成長が緩やかなため、室内に置いたときに剪定をする頻度は少なくてすみます。インドゴムの木と同じく寒さや病害虫に強いので、AoNoKiでは初心者の方に一番オススメしている品種です。

フィカス・エラスティカ・バーガンディ

フィカス・エラスティカ・バーガンディ

別名「黒ゴム」と呼ばれたりします。ここまで黒くて光沢のあるキレイな葉っぱの種類は少なく、存在感のある観葉植物です。基本的な性質は前述のソフィアに似ていて、室内に向いています。室内での成長が遅く、枝が伸びても垂れたりしないので、長く楽しめる植物です。

フィカス・ショウナンゴム

細長い葉っぱと枝垂れる樹形が特徴的なショウナンゴム。枝垂れる樹形のゴムの木は少なく、他の種類では代えが効かない存在です。この植物の特徴が活きるのは大きなサイズで仕立てた時です。8号以上(130cm程度)か、できれば2m以上の大きさになると存在感が出てカッコよくなります。現在では次に紹介するショウナンゴム・アムステルダムキングにシェアを奪われて生産数が少なくなっていますが、とても良い品種であることは間違いありません。

ショウナンゴム・アムステルダムキング

ショウナンゴム・アムステルダムキング

ショウナンゴムの改良品種で、アムステルダムやアムスと呼ばれます。見た目はショウナンゴムとほとんど変わらず、違いを見極められる方は少ないと思います。ショウナンゴムに比べてアムステルダムは葉っぱが少し幅広くなっています。また、成長速度がアムステルダムの方が倍くらい早いです。そのため生産性の高さからショウナンゴムに代わって生産量が伸びてきています。ショウナンゴムと同じく大きいサイズでこそ特徴が活かされます。実際、商業施設などで大型の植栽でよく使われる種類です。

ちょっと珍しい品種

ここからは流通量が少なく珍しい品種をご紹介します。

フィカス・ジャンボリーフ(ゴムの木)

フィカス・ジャンボリーフ(ゴムの木)

ジャンボリーフはガジュマルに近いタイプのゴムの木で、フランスゴムの葉を厚くして、幹をガシっとさせたような木です。室内に置いた時の成長が緩やかで、長く楽しめます。芽吹きが良いので、剪定したときも樹形が作りやすいのでオススメです。まだまだ流通量が少なく、希少な種類です。

ガジュマル・ベビーリーフ(ゴムの木)

ガジュマル・ベビーリーフ(ゴムの木)

ガジュマル・ベビーリーフは名前の通り葉っぱが小さく節間が詰まっていてカッコかわいい品種です。ベビーリーフはとにかく成長が遅く、室内に入れるとほとんど成長しません。大きく育てたい方にとってはデメリットかもしれませんが、姿形が変わりにくいので長く楽しめる点はメリットになります。

パンダガジュマル(ゴムの木)

パンダガジュマル(ゴムの木)

パンダガジュマルは丸い葉っぱが可愛いガジュマルです。ベビーリーフほどではないですが、パンダガジュマルも成長が遅い種類になります。鉢で育成すると太くなりにくいので、枝を曲げやすく、自分好みに曲げてみるのもオススメです。沖縄ではお庭に植えることも多く、年月が経つと気根が出てカッコよくなります。

フィカス・アポロ(ゴムの木)

フィカス・アポロ(ゴムの木)

アポロはクシャっとシワシワな葉っぱが特徴のゴムの木です。室内での成長が遅く、樹形が変わりづらいので長く楽しめます。6号サイズ(中鉢)以上の大きさがアポロの特徴が出てオススメです。流通量がかなり少なく、レアな種類です。

フィカス・メラニー(ゴムの木)

フィカス・メラニー(ゴムの木)

フィカス・バーガンディをコンパクトにした様な葉っぱが特徴で、成長はかなりゆっくりです。流通量がかなり少なく、装飾などで利用されることが多く、販売用として出回ることは滅多にないかなりレアなゴムの木です。

まとめ

ゴムの木はまだまだたくさんの種類があり、今回ご紹介出来ていない種類もたくさんあります。メジャーな種類からレアな種類まで徐々に追加していきますので楽しみにしてください。

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