ウンベラータは観葉植物の中でも人気のあるゴムの木です。もともとゴムの木は生長の早い種類が多いのですが、その中でもウンベラータは生長が早い植物です。生長が早いということはその分剪定する機会が増えます。今回はウンベラータの剪定方法をご紹介したいと思います。
ウンベラータの剪定
ウンベラータは生長が早くて育てやすい観葉植物です。その分剪定する機会も増えるでしょう。ウンベラータの剪定は割と簡単です。剪定の時期と切る位置を間違えなければ失敗することは少ないでしょう。
ウンベラータを剪定をする目安
- 枝が伸びてきた
- 葉っぱが多くて鬱陶しくなってきた
- 葉が痛んできた
などのタイミングで剪定を行うといいでしょう。葉が多いのは基本的にはいい事ですが、多過ぎると風通しが悪くなったり、光が中まで入らなかったりして病害虫の発生原因になります。適度に枝を間引くのも観葉植物の健康のために必要なことです。
ウンベラータの剪定時期は春から夏
ウンベラータの剪定は春から夏にかけて行って下さい。出来るだけ暑い時期の方が芽吹きが良くなります。春になり、夜間の気温が15℃を超えてきたくらいの時期であれば、そこから夏に向かって生長しやすくなるのでオススメです。
秋から冬の間は生長が止まるので剪定はやめましょう。春までに伸び過ぎになりそうであれば、中途半端な長さでも思い切って夏に剪定してしまうのもアリです。
剪定前の準備
剪定の道具
- よく切れる剪定鋏
- 手袋
- 新聞紙(室内で剪定するなら)
などです。鋏は切れ味が悪いと切り口が潰れてよくないので、切れ味がよいものにしてください。ウンベラータは切り口から樹液がでます。この樹液はゴムで粘着性があり、手に付くと落ちづらいので手袋をした方がよいです。同じ理由で室内で剪定するなら床を汚さないように新聞紙などを敷いてください。外で剪定するならなくてもよいです。
剪定前にウンベラータの活性を高める
植物が元気でどんどん生長しようとする状態を「活性が高い」と言います。活性が低い状態、つまり元気がない状態で剪定を行うと、新芽を出す力が足りずに芽数が少なくなったり、枝枯れを起こすリスクが高まります。
そうならないように事前にウンベラータの活性を高めてあげましょう。事前に1週間程度太陽の光に当ててあげたり、肥料を2週間前くらいに与えてあげてください。暑い時期に剪定を行うのも気温が高い方が活性が高くなるので有効です。
ウンベラータの剪定方法
まずは剪定前と剪定後の写真を。
基本的には全体の枝を一度に剪定することをオススメします。一部の枝だけ剪定することも可能でが、芽吹きが悪くなることがあるのでうまく樹形が作りにくくなります。
剪定位置の決め方
まずは新芽の出る位置を確認します。基本的にウンベラータは葉の根元から新芽が出ます。元々あった葉と同じ方向に伸びていくので、それを踏まえての樹形の仕上がりをイメージします。
新芽は根元より枝先の方が優先的に出やすいので、長く枝を切ってしまうとどんどん間延びした樹形になってしまいます。切る位置を迷ったら根元から10cmくらいの位置で切っておけば上手くまとまります。
葉を一枚残しながら剪定していく
ウンベラータを剪定する時は切った枝ごとに、切り口にちかいところから葉を1〜2枚残すようにしてください。
ウンベラータの葉を落とす
上から1〜2枚残してあとは切り落とす
葉を1枚残す理由
ウンベラータは葉の蒸散作用を利用して水を根から吸い上げて枝に運びます。葉が全くなくなると水が枝まで行き渡らず枝枯れしやすくなります。枝の先から残すのも同じ理由です。根元に1枚残すと、その葉より先の部分は枯れ下がるリスクが高くなるので切る位置から近い葉を残すようにしてください。
ただし、風や虫などの影響で1枚だけ残した葉が落ちることもあります。それが心配な時は残す葉を2〜3枚に増やしても大丈夫です。
葉を全部残すのは問題ある?
葉が残り過ぎると新芽の吹きが悪くなります。これはおそらく葉が少ない方が植物自体がもっと新しい葉を出そうと頑張るのだと思います。それなので適度に葉っぱを減らしてあげた方が新芽が出やすくなるのでオススメです。
小さな枝はそのまま残す
細過ぎたり小さな枝は、剪定してもそのまま潰れてしまうことが多いので、切らずにおいておきましょう。
いらない枝は根元から切る
交差する枝や、下に向かっている枝など、形が悪くなる様な枝は根本から切り落としてください。いらないと判断した枝は出来るだけ早く取り除いた方が、栄養が分散しないので成長が良くなります。
また、植物は枝が多過ぎると通気性が悪くなったり光が入らなくなり、病気の原因になります。枝が混み合ってきたら適度に切り落としてください。
ウンベラータを剪定する前に考えるべきポイント
前述のように、葉が1枚もないと枝枯れしやすくなる為、剪定時に葉を残せるのが理想です。ですが、傷んだ葉っぱをどんどん落としていくと、いざ剪定する際に切りたい位置に葉が残らないことがあります。剪定を考えると葉はできるだけ残しておいた方がよいです。
ただし、痛んだ葉があると見た目が悪くなるので、そのあたりはバランスを取って考える必要があります。剪定が近ければ、葉を落とさないようにしてください。
ウンベラータの剪定の注意点
ウンベラータの樹液は、付くと落ちにくく、肌が荒れることもあります。手袋や新聞紙などを使って汚さないように剪定してください。手付いてしまった場合は、温めのお湯やオリーブオイルなど擦ると落ちやすくなります。
剪定の後の肥料や水やりは?
剪定後は水やりを通常より頻度を下げて大丈夫です。葉っぱが減った分蒸散が減るので、水分の要求量も減ります。肥料は事前にあげていれば剪定後は必要ありません。まだならこのタイミングであげると良いでしょう。その際は出来るだけ短時間で効果を出したいので即効性の肥料がいいと思います。
切った枝で挿し木をしてみよう
剪定した際に出た枝は挿し木をするのもよいと思います。どうせ捨ててしまう枝なので、失敗してもよいと割り切ってどんどん試してみてください。
挿し木には土に挿す方法と、水に浸けておく方法(水挿し)があります。生産の現場では土に挿しますが、お手軽な水挿しでもいいと思います。