ウンベラータ(ゴムの木)の植え替え方法

ウンベラータ(ゴムの木)の植え替え方法

ウンベラータがどんどん成長していくにつれ、鉢の中では根がどんどん成長していきます。成長した根が鉢いっぱいになり、根詰まりを起こします。今回はウンベラータの植え替えについてご説明いたします。

ウンベラータの植え替えには2パターンあります

植え替えには根を崩して古い根を整理したり、土を入れ替えながら行う植え替え方法と、根を崩さずにより大きな鉢に植え替える方法があります。前者を鉢替えというのに対して、後者は鉢増しと呼んだりします。

ウンベラータの根鉢

写真の様に根が鉢の形になっている状態を「根鉢(ねばち)」と言ったりします。この根鉢がどのくらい出来ているかによって根詰まりしているかを判断します。写真くらい根が回っていると根詰まりしている状態ですので、植え替えをした方がいいです。

根鉢を崩さない植え替え方法

鉢増しの場合は根を崩さないので、基本的にいつ行なっても大丈夫です。ただし、水やりの関係で冬は避けた方が無難です。これは植え替え後に水やりの頻度や土の水持ちが変わるなどの不確定要素があり、何かあった時に冬だと回復させずらいからです。

植え替える高さを決めます

ウンベラータ(ゴムの木)を植え替える

1〜2回り大きい鉢を用意して、植える高さや位置を決めます。

底に土を入れます

ウンベラータの鉢に土を入れる

高さが合う様に下に土を入れていきます。今回は鉢底石は入れません。鉢底石を入れた方がいいかについては、後半で考え方を説明します。

ウンベラータの位置を決めて周りに土を足していきます

ウンベラータの鉢に土を入れる

周りに土を入れていきます。植え替える鉢が元のサイズと近いと、土を入れにくくなります。新しい土が入らないと根詰まりが解消されません。根鉢を崩さない場合は、ある程度大きめの鉢に植え替えてください。

棒などでつついて土を締める

棒で突いて土を締める

新しく入れた土を棒などでつついて土を締めていきます。こうすることで植物のグラつきを抑え、根が動かないようにします。ただし、土が粘土質の場合などは、締め過ぎることで排水性が悪くなることもあるかもしれません。その場合はあまり締め過ぎない方がいいでしょう。

ウォータースペースを作る

ウォータースペースを作る

土は鉢のギリギリまで入れず、少し余裕を持ってください。これをウォータースペースと言います。ウォータースペースがないと水やりの際に水や土がこぼれやすくなり、管理が面倒になります。8号サイズだと1〜2cmくらいが目安です。

水をしっかりかける

鉢全体に水が行き渡るようにタップリと水やりをしてください。その後はこれまでと同じ管理方法で問題ありません。根を崩していないのでダメージもありません。

根鉢を崩す植え替え方法

鉢替えの時期は春〜夏

根を崩す鉢替えは時期が大事です。ウンベラータは寒さに弱いので、冬や、これから寒さに向かう秋には植え替えはやめましょう。

ウンベラータの根鉢を崩していきます

ウンベラータ(ゴムの木)の根を切る

根鉢が回り過ぎていると、手で崩すのは難しくります。底の方を剪定ハサミで切ると崩しやすくなります。

ウンベラータ(ゴムの木)の根を崩す

手で根を解しながら土を落としていきます。どれくらい土を落とすかは植え替える鉢の大きさや土の劣化具合によって変えます。土や根は解すほどダメージになりますので、時期やその後の管理なども加味してどれだけほぐすか変えてください。

ウンベラータ(ゴムの木)の根を整理する

古い根やいらない根を切り落としていきます。ウンベラータは春〜夏の時期であれば根の成長が早いので、ある程度切っても大丈夫です。

ウンベラータを鉢に植え替える

先ほどの鉢増しと同じ様に、ウンベラータの高さを決めて鉢底に土を入れます。ウンベラータの位置を決めたら周りに土を入れていきます。

棒で土をつつく

今回は細い棒を使って土を詰めていきます。根の間に土を入れ込むようにしていきます。鉢を揺らしたりすることでも土が根の間に入りやすくなります。根の間に隙間が出ない様に土を入れていきます。

一緒に剪定しても良いです

ウンベラータ(ゴムの木)を剪定する

ウンベラータを剪定する予定があるなら、このタイミングで一緒に行うと良いです。根にダメージがあると水分を吸えなくなるので、剪定をすることで葉(蒸散)を減らし、バランスを取ることができます。

植え替え後は涼しい場所で養生させる

根を崩した後は直射日光を避け、風通しのよい涼しい場所に置いて管理してください。根が痛んで水をあまり吸えないので、蒸散を防いで木を乾燥させないのがポイントです。この期間は肥料を与えるのは辞めてください。代わりに発根剤や活力剤は植え替え直後に1回使うと発根が促進されます。

養生期間はどれだけ根を崩したかによりますが、目安としては1〜3週間程度あれば十分だと思います。そこからは通常の管理に戻してください。鉢の下から根が飛び出していたらバッチリです。

鉢底石は入れた方がいいのか?

観葉植物を植える時に、鉢底石を入れるという説明がよくされています。これに関しての個人的な考えをお伝えします。

土や鉢の排水性が高ければ鉢底石はいらない

排水がしっかりできるなら、必ずしも鉢底石はいらないと思います。排水性が悪いのはどういう時かと言うと、

  • 土の排水性が悪い
  • 鉢底の穴が少ない(小さい)
  • 鉢が縦長

などです。こういった条件が重なると鉢底に水が溜まり、根腐れの原因になります。こういった場合には鉢底石を入れることで排水性を改善した方が植物にとって良いでしょう。

逆に、土や鉢でしっかりと排水性があるのであれば、鉢底石は入れなくてもいいと思います。鉢底石を入れると次回の植え替えの時に分けたりするのが面倒などのデメリットもあります。そのため生産の現場では鉢底石は使わず、土の排水性を高めることが多いです。

ということで鉢底石は必須ではありません。ただ、鉢底石を入れることでの植物にとってのデメリットは特にないので、心配な方は入れておくのが無難だと思います。

まとめ

以上がウンベラータ(ゴムの木)の植え替え方法です。ウンベラータは根の成長が早いので、植え替えは簡単ですが、植え替えの頻度はどうしても多くなりがちです。これを期に根を崩す植え替えにチャレンジしてはいかがでしょうか。ただし、植え替えの時期には気をつけてください。

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